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鉋のお手入れ

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下端の調整

※一般的な下端(削り効率を上げるため、CとDを水平にする)
※仕上げ削り専用の下端(より正確な水平を出すため、A,C,Dを水平にする)

 

Bを水平にしない理由
B面は鉋刃を出していくと◯部分が鉋身に押されて浮いてきます。
浮いてしまうと刃が出ても削れません。そのため、浮く部分を最初から落とします。

下端の確認

 
下端面に縦、横、斜め(ねじれの確認)に、下端定規(水平が出ている定規)を当て、スキ、水平を確認し、狂って(ねじれや凹凸のある)いたら修正する。
【スキの確認】スキがあるところは、下端定規から光が見える。しかし、スキのないところは、光が見えずピッタリと当たっている。
【水平の確認】下端定規との隙間がなく、定規にピッタリと当たり、隙間が見えない。

下端の修正(下端が狂っていたら)
  
※水平な面にヤスリ紙を張り、下端を研磨し水平に戻し、修正を行う(画像は水平なガラスを使用)
※立鉋(台直し鉋)または、ノミ(30㎜以上の刃幅の広い物)スクレパーなどの刃先で削り、下端定規で a,bのスキや、下端の水平を確認しながら仕上げる。

保存、修理方法

仕込みがゆるく刃が簡単に出てしまう場合の調整の仕方
鉋台の表馴染み部分に、ハガキ又は厚いチラシを張り、刃の出具合を調整する

鉋刃が裏切れ(刃物を研ぐの講習で説明)した場合の処置・・裏出し作業の実施
目振り台のカドに鉋刃を載せ、刃槌を使い鉋刃表の地金を叩きながら裏を起こす。
金盤の上に、金鋼砂を少し載せ、一滴の水を欠け鉋刃裏を研ぐ。
水分が無くなり、裏全体の研磨面が鏡面になったら完了。

鉋の研ぎ方

研ぐ時の注意事項
※持ちやすい方向で刃を持ち、鉋刃、鑿の刃の【研ぎ角度(図6)】を一定に保ち、 刃表を砥石にピッタリ合わせ研ぐ。
※押す時に力を入れ、引く時は丸刃にならない様に力を抜いて研ぐ。
※特に鉋刃は刃先が丸くならない様に、刃を持つ手の角度に注意しながらゆっくり研ぐ。
※砥石面の全体を使って研ぎ、砥石面が反らない様に注意する。砥石が反ったら平らなコンクリート面や修正砥石で、平面に修正する。

図6

研ぐ【鉋、鑿の刃など】
①切れ味が落ちてきた場合(中砥石と仕上げ砥石を使用)
刃表を中砥石で刃返りが出るまで研ぎ(図1)、刃返りが出たら仕上砥石で刃返りを取り(図2)、再度刃表と刃裏を7:3の割合で仕上げ砥石で研ぐ(図3)
※刃返りとは?研いでいる刃の反対側に出るバリで、その面の刃が研ぎあがった証しです。

②刃が欠けた場合(荒砥石と中砥石、仕上砥石を使用)
刃先を垂直に立て、荒砥石でまず刃欠けが取れるまで削る。(図4)
刃先に刃欠けが無くなり水平になったら(図5) 刃表を荒砥石で刃返りが出るまで研ぐ。
刃返りが出たら一旦【仕上げ砥石】で刃返りを取り(図2)、刃表を①の要領で中砥石から研ぐ。

刃研ぎは自分で可能。(鉋刃は丸刃に研がない様注意する)
裏切れになった場合は、目振り台、刃槌金剛砂、金盤で再度裏出し作業をする。
裏金が緩かったり、ガタツク時は耳を叩いて調整する。

鉋の裏出し

鉋刃が切れなくなり、幾度か砥いで行くうちに刃が短くなっていき、裏も(平面の部分)狭くなってきます、最終的には平面が無くなり「裏切れ」がおきます。この裏切れを再度復活させ、裏を作る作業が「裏出し」です。
【裏切れの状態】中央の裏(平面の部分)が無くなりかけています。

【本来の裏の状態】

準備する道具
1. 金盤(足付 55㎜) 2. 金剛砂 3. 目振り台(無ければ角床3kg位で代用可能) 4. 目振り台を固定する木台(5寸柱の端材で15cm位の物か、重い角材) 5. 刃槌15㎜(又は先のとがった金槌で代用可能) 6. 刃を抑える板材(巾6cm長さ30cm 厚さ1cm位) 7. 金盤を固定する木材(2×4材で代用 長さ40cm位) 8. 最後に水を少々

金盤と金剛砂と金盤用木台

目振り台と丸型刃槌と木台

裏出しをする鉋刃と押さえ板

準備
1.金盤を固定するため、用意した木材に打ち付けます。しっかり止まれば結構
2.目振り台を固定するため、用意した重い木材に、叩いても倒れない様に 1/3位まで強く打ち付けます。

作業
裏切れした鉋刃の表を上に向け、裏面の先端付近を目振り台のR面に置きます。

鉋の刃裏を目振り台の角(カド)に合わせ、接点を刃表の地金部分に合わせ地金を叩き、刃の部分を起こします。

叩いている時の音がカタカタする場合は、接点で叩いていません。コツコツと鈍い音がしている時は上手く叩いている時です。
【注意点】
刃表の刃の部分で地金と呼ばれている、柔らかい部分の中央付近を、叩いていきます。
先端の刃の部分を叩きますと、刃が割れてしまいますので 要注意!!

次は金盤に金剛砂を「小さじ半分くらい」乗せ、水を指先からポトリと3滴位落とします。
鉋刃の裏を下にし、刃押さえ板を上に両手で二つを押さえ、金剛砂を磨りつぶしていきます。
ガリガリと言う音とともに、金盤の全体を使って前後に刃裏を砥いで行きます。この時の刃裏は金盤の表面にピッタリ密着させ研ぎおろします。

飛び出た不要な金剛砂を再使用し、磨りつぶしながら徐々に音がしなくなる迄研ぎます。(金剛砂が擦られて細かくなって来た為です)
そのまま 研磨して行きますと今度は、金盤の表面が乾いてきます、何回か研磨し、完全に金盤が乾燥しましたら、刃裏を一回見てください。

鏡面状に光り、裏が出来ていたら完成です。

チェック点
※まだ裏がザラザラして曇っていたら再度 金剛砂を投入し作業のやり直しです。光るまで研磨し続けてください。
※まだ裏(平面)が出来ていなかったら、目振り台で裏出しが足りません、再度叩きなおして作業してください。

鉋刃の裏出し作業の完成です。